イスラエルとレバノンの比較

イスラエル-レバノン紛争が起きている。報道を見る限りイスラエルが一方的に戦果を上げているようだ。これは一方的過ぎるだろうと考え、イスラエル・レバノンの軍事力・経済力などの国力の差を表にまとめてみた。外務省がまとめている

をベースに比較してみる。

やはり差が有りすぎる。レバノンに対してイスラエルの国防費が20倍もある。これでは勝てない紛争を続けているレバノン側が悪いのではないかと考えてしまう。
勝てない争いは回避すべきだと、アメリカに負けアメリカと軍事同盟を結んでいる日本の国民である私は思うのです。

# 2007-05-26: ちなみにこれ,レバノンが自国内のヒズボラと隣国イスラエルのどちら側に傾くべきかという話なんですけど.イスラエルに対して国力に差があるレバノンが,自国内の反イスラエルな集団をどう扱うかと.仮にレバノンがイスラエルと国力が拮抗していたら(特にレバノンが核武装していたら),ああは簡単にレバノン国内のヒズボラに攻撃しないでしょ.

国名

イスラエル国
(State of Israel)

レバノン共和
国 (Republic of Lebanon)

面積

2.2万
km^2
(四国程度)

1万km^2
(岐阜県程度)

人口

688万人

460万人

人種

ユダヤ人
(76.8%)、
アラブ人その他(23.2%)(2003年)

アラブ人

宗教

ユダヤ教
(76.8%)、
イスラム教(15.5%)、キリスト教(1.7%)、ドルーズ(1.6%)

キリスト教
(マロン派、ギリシャ正教、ギリシャ・カトリック、ローマ・カトリック、アルメニア正教)、イスラム教(シーア派、スンニ派、ドルーズ派)等18宗教

略史

ユダヤ民族
の歴史は聖書の創世記に始まる。紀元前10世紀古代王国が栄えるが、やがて王国は北と南に分裂し、アッシリアと新バビロニアに滅ぼされる。そ
の後、ギリシャ、ローマの勢力下におかれた。ローマの圧政に反乱を起こすが、鎮圧されて古代ユダヤ史は幕を閉じる。以後2千年近くにわたりユダヤ民族は世
界各地に離散。19世紀末欧州でシオニズム運動が起こり、20世紀初頭よりユダヤ人のパレスチナ移住が増大。1947年国連総会はパレスチナをアラブ国家
とユダヤ国家に分裂する決議を採択、イスラエルは右決議を受け入れ1948年独立を宣言。1948年、56年、67年、73年とアラブ周辺諸国と4度にわ
たり戦争。その後、79年にエジプトと平和条約を締結。現行和平プロセスにおいて、94年10月ヨルダンと平和条約を締結。PLOとは、93年9月、相互
承認を行い暫定自治原則宣言(オスロ合意)に署名。その後、暫定合意に従い、イスラエルは西岸・ガザの主要都市から撤退し、代わってパレスチナ暫定自治政
府による自治が実施されている。

16世紀
オスマン・トルコの支配下に入る

1920年
仏の委託統治領となる

1943年
仏より独立

1975年
レバノン内戦始まる

1978年
イスラエルのレバノン侵攻

1989年
ターイフ合意(国民和解憲章)成立

1991年
内戦終結

2000年
イスラエル軍南レバノンから撤退

2005年
シリア軍レバノンから撤退

政体

共和制

共和制

内政

(1)
1948年
の独立以来、労働党を中心とする左派政権が約30年間続いたが、その後、リクードを中心とする右派政権、労働党政権、両者による大連立の政権が交代してき
た。

(2)
2001年3月に成立したシャロン政権は、中東和平の進展を最大の目的として成立した労働党のバラック前政権とは異なり、治安の維持を内政上の最優先課題
として取り組んだ、パレスチナとの衝突は激化。2003年1月末に実施された総選挙でシャロン首相率いるリクードが勝利し、2月末、連立交渉の結果、同党
を中心とした労働党を含まない、シヌイ、国家宗教党、民族統一からなる連立政権が樹立されたが、2004年、右3政党は、政権から離脱。2005年1月、
リクード、労働党、宗教政党(UTJ)からなる新たな連立政権が発足。

レバノンに
は18の宗派が存在し、各宗派に政治権力配分がなされ、バランスの確保に意が用いられている(大統領 マロン派、首相 スンニ派、国会議長 シーア派)。

外交基本方針

(1)イスラ
エルの外交方針は自国の安全確保を第一としている。国外のユダヤ人コミュニティーからの支援を後ろ盾としつつ、特に米国との友好関係を最重要視している。

(2)アラブ
諸国のうち隣接するエジプト、ヨルダンと和平を結んだことにより、周辺国との戦争の可能性が低下した一方、その外縁部にあるイランの脅威が相対的に浮上
し、同国における弾道ミサイルや核、化学・生物兵器等の開発の動向に警戒感を高めている。

(3)
1991年のマドリード会議を皮切りとして始まった中東和平プロセスは、これまでオスロ合意の締結、ヨルダンとの和平条約締結等により、一部アラブ諸国と
の関係改善を成し遂げる等、大きな進展を見せたものの、2000年9月のパレスチナとの衝突発生以来、同プロセスは停滞していた。2005
年1月のアッバース・パレスチナ自治政府大統領就任以降、2005年2月及び6月にイスラエル・パレスチナ首脳会談が開催されるなど、中東和平プロセスの
前進に向けた動きがある。

シリアとは
伝統的に緊密な関係。アラブ連盟の一員であり、アラブ諸国との外交に重点。また、旧宗主国仏とも緊密な関係がある。

国防費

103.25

ドル

5.12億ド

国防費の対
GDP

10%

2.4%
(対GNI比)

兵力

正規軍
16.8万人

予備役
40.8万人

7.2万人

兵力の対人口

8.4%

1.6%

陸軍兵力

38万人

7万人

海軍兵力

3500人

1100人

空軍兵力

2.45万人

1000人

核武装

有り

無し

主要産業

鉱工業(ダイ
ヤモンド研磨加工、ハイテク関係、食品加工、繊維、ゴム、プラスチック、薬品、機械、電子機器、カリ、臭素、燐鉱石等)、農業(柑橘類、野菜、穀物、酪農
品等)

貿
易、商業、軽工業(繊維、宝石、食品加工)、金融業

GDP

1,025億
ドル(2003年)

218億ドル
(GNI)

一人当たり
GDP

16,248

ル(同上)

4980ドル
(GNI)

総貿易額

(1)輸出
317億ドル(2003年 同上)

(2)輸入
342億ドル(2003年 同上)

(1)輸出
1894百万ドル(02年世銀)

(2)輸入
6,182百万ドル(02年世銀)

貿易品目

(1)輸出
ダイヤモンド、機械類、化学製品、農産品等

(2)輸入
自動車、機械類、光学・医療機器、化学製品等

(1)輸出
貴金属、宝石、電気製品、機械類、化学製品

(2)輸入
金属製品類、電気製品、機械類、化学製品

貿易相手国

(1)輸出
米(38%)、EU(26.6%)、アジア(17.6%)

(2)輸入
EU(40.8%)、アジア(15.8%)、米(15.6%)

(1)輸出
スイス、サウジ、UAE、米、ヨルダン、トルコ

(2)輸入
伊、米、仏、シリア、中国

経済概況

(1)米国お
よび在外ユダヤ人からの支援が国家建設に大きな役割を果たしてきた。

(2)同国は
移民国家であるため、人口増加に伴う経済規模を拡大してきた。

(3)同国は
周辺に敵対国を抱えており、また対パレスチナ治安対策のために国家財政に占める安全保障費の比重が大きい。また、対外経済の進展も中東和平プロセスの進展
が前提となっており、和平が経済に及ぼす影響が大きい。

(4)死海の
マグネシウム等を除けばエネルギー資源に恵まれていないが、ダイヤモンド研磨等の高付加価値品の加工貿易を志向する産業構造となっている。最近はハイテク
分野の成長が著しい。

75年に始
まったレバノン内戦以前は、首都ベイルートは「中東のパリ」と呼ばれ、中東のビジネス・金融センターとして繁栄していた。90年の内戦終了以後、経済復興
がすすめられているが、膨大な累積債務が大きな課題となっている。

主要援助国

米(建国以
来、多額の有償無償経済援助を実施。98年までの総額は800億ドル弱に達している。対エジプト平和条約締結後の1981年以降は全額
無償援助となり、85年以降は経済援助12億ドル、軍事援助18億ドル)。イスラエルの提案を踏まえ、99年より、米の経済援助は毎年1.2億ドルずつ減
額され10年間でゼロにすることとされている。(但し、その半額は軍事援助の増額分として振り分けられる。)

(1)
総額35.00億ドル(1997年~2001年)

主要援助国
は、米、仏、日本、独の順。(02年)

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